日本一のシギチ飛来地 憧れの大授搦を行く 番外編 ④






初日は沖の方でかろうじて確認できた ムツゴロウ たちが2日目の早朝には柵のすぐそばまで大接近


やっぱり早起きするといいことがある!





ターゲットを1匹に絞って象徴でもある大きなヒレを広げる瞬間を狙う…


しかし背ビレは時折立ててくれるも、その後ろの脂ビレ(?)まではなかなか広げてくれない…


結局根負け





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ムツゴロウ










シオマネキ も見渡す限りビッシリ!


初めて見る シオマネキ… ♂個体の大きなハサミにはどうやら右利きと左利きがいるようだ


一見すると 右利き個体のほうが多い印象


右利きが優性遺伝で左利きが劣性遺伝?





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シオマネキ ♂ 右利き etc.










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<右> シオマネキ ♂ 左利き / <左後> シオマネキ ♀










そして更なる発見が…!


♂個体が巣穴に戻るとき、それぞれ大きなハサミ側から入ることに気付く


これはきっと逆だと大きなハサミが巣穴の入口にひかかって入りにくいからだろうと考察





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シオマネキ ♂ 右利き が右側から巣穴にインする様子










この私説は周囲にも一定の説得力があったのだけれど


帰り際 我々に驚いて巣穴に逃げ戻る個体のなかにたくさんの反証事例が…





『シオマネキ ♂個体は基本大きなハサミ側から巣穴に入る。ただし緊急避難の際はその限りではない。』


と私説に若干の修正を迫られた










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佐賀駅前にあったムツゴロウモチーフの マンホール蓋










初日の夜 夕食をご一緒いただいた日本野鳥の会佐賀支部の方から興味深いお話を伺った





この素晴らしい環境の大授搦(東よか干潟)がラムサール条約湿地&国指定鳥獣保護区となったのは2015年5月


つい2年前 大授搦が保全対象となったのは本当に最近の出来事!!





そして、かつてシギチ飛来数日本一の座にあったのは有明海西部に位置する諫早湾だったとのこと










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『むつごろう亭 丸善』  むつごろう定食










しかし諫早湾はかの有名な国策 諫早湾干拓事業により、全長7kmにわたる潮受堤防によって堰き止められた


1997年 今からちょうど20年前の話である










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むつごろうの甘露煮










当時 私はまだ学生だったが 長く伸びた水門が連続的に閉まっていくシーンをTVで何度も目にした記憶がある


あの光景の裏側にシギチたちの楽園があったとは…当時の私は知る由もなかった





翼のある鳥たちはまだ難を逃れることができたであろうが


たびたびギロチンと称される水門が閉じられる瞬間は、諫早湾に住む ムツゴロウ や シオマネキ などの生物にとってはまさに死刑宣告


その名のとおり‘ギロチン’だったわけだ










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『矢あたり』  ちゃんぽん










マイフィールドである三重中部の海岸線もラムサール条約登録に向けた活動がもう何年も前から行われている


しかしその間にもメガソーラー開発等によりシギチたちの生息域が次々と失われてゆき


飛来数が減少傾向にあることは、シギチを追いかけてまだ7年目の私ですら実感としてある


また当地の大先輩バーダーさんより伺った記録によると


20-30年ほど前は さすがに大授搦までとはいかないものの、今では考えられないほどの大群が飛来していたらしい









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『スーラーメンまくり 福岡空港店』   酸辣麺










自宅から最も近いラムサール条約登録湿地といえば藤前干潟





1984年 名古屋市のゴミ最終処分場建設による埋立計画発表から


1999年 埋立計画断念 そして 2002年 国の鳥獣保護区指定&ラムサール条約登録 へと至るまでの経緯は本当にドラマチック


多くの方々の20年近くに及ぶ並々ならない努力が最終的に行政を動かした




条約登録を機に建設された NPO法人 藤前干潟を守る会 が運営する 稲永ビジターセンター内のパネル


一歩間違えば 今の藤前干潟も諫早湾のようにシギチたちが寄り付かない海になっていたかと思うと


この詩のもつ重みが以前とは違って感じる









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後半 いつにもなくそして柄にもなく社会派でセンチメンタルな記事となったが


とりわけ2日目のランチ 『矢あたり』 の ちゃんぽん は美味だった










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